熊本地震や大阪北部地震、平成30年7月豪雨、令和2年7月豪雨、令和4年の台風15号など、大きな災害の被災地で、行政の方と一緒に被災者調査や支援をしてきました。被災した方のお話もたくさん伺ったし、行政職員のつらいところもたくさん見てきました。
特に平時に行政や福祉のサービスや支援を利用していたり、まだまだ頑張れると踏ん張っている方は、被災してしまうと厳しい状況に陥りやすく、行政サービスや福祉サービスが滞りなく提供されることは、人々の日常生活の回復に直結します。
令和3年1月25日の厚生労働省令第9号で、介護事業所への事業継続計画(BCP)策定が義務づけられました。
正確には、令和6年3月31日までは努力義務で、それ以降は、完全に義務づけられる内容です。
現時点では、令和6年4月以降の罰則などは出ていませんが、災害が頻発してますから、重要事項になってくることは間違いないと思っています。
義務づけられたことは、ざっくり4点。
- BCP(自然災害・感染症)を策定して、職員に浸透させること
- 年2回以上、研修や訓練をすること
- 新規採用者には、個別に研修をすること
- 研修や訓練の記録を付けること
<関連リンク>
厚生労働省のBCP作成支援に関する研修資料・動画・ガイドライン
厚生労働省のBCPの雛形はよくできていると思います。
が、そこに書き込むまでの考え方や、状況の棚卸しの部分が非常に大事になってくるので、BCPという言葉も初めて聞くような事業所が
「しっかり作って、訓練も初めてね」
と言われても、そうとう大変だな…と思うわけです。
そもそも、日々の業務に追われている介護事業所で、馴染みのないことを一からやると想像すると途方に暮れてしまいそうです。
介護事業所向けのBCPプログラムを作ろう…作ろう…と思いながらも、思うように時間が作れずにいたのですが、
伊丹市内の介護事業所で、どのくらいBCP策定が完了してるのかな…と、社協や市役所に問い合わせてみたところ、
・・・どこも把握していませんでした。
市の方も、厚労省の通知を転送しているだけみたいで、どれだけの事業所が対応できたことか…
被災地で介護事業所が被災すると、被災に上乗せで、利用者が困り、家族が困り、延いては命や健康のピンチになることだってあります。私はそれを見てきました。
「非常時に介護事業所が機能していること」は、「医療機関が機能していること」と同じくらい重要なことです。
ということで…
公的機関のBCP策定支援のアプローチがないみたいなので、どぶ板で策定支援にとりかかっていこうと思います。
ZOOMで無料の基礎セミナーから始めます。
準備ができたら、ご案内いたしますね。
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